2006年11月30日放送。木曜23時台の1時間枠へと昇格した『アメトーーク!』が、その潤沢な時間を使ってお笑いファンの夢を叶えた夜。それが**「アンがつく3組が集合!!」**回でした。
出演は、アンタッチャブル、アンジャッシュ、アンガールズ。 単なるトーク番組に留まらず、3組がガチンコのネタ見せを敢行し、さらに中盤では「名前間違い」の悲哀をぶちまけ、最後は伝説のオチへと繋がった、サービス精神の塊のような1時間を振り返ります。
1. 豪華すぎる「アン」のネタ見せ三連発
この回を特別にしたのは、1時間という枠を活かした、ガッツリとしたネタ見せのコーナーでした。
まず、アンジャッシュがその緻密な構成力を見せつけます。後の「すれ違いコントの王者」としての貫禄を漂わせ、スタジオを感心の混じった笑いで包むと、続くアンタッチャブルがその空気を力技で破壊。山崎さんのアドリブと柴田さんの超速ツッコミという、当時のM-1王者としての圧倒的な「爆発力」を見せつけました。
そして、その強烈な二組の後に登場したのがアンガールズです。
2. 「ジャンガジャンガ」が繋いだ奇跡の空気
アンガールズのネタの締めといえば、「ジャンガジャンガ」。 あの脱力感あふれる独特のリズムとポーズが披露されると、スタジオの空気は一気にアンガールズ・ワールドへ。山崎さんが横から茶々を入れ、それに田中さんが「邪魔しないでよ!」と叫ぶ。
実はこの「ジャンガジャンガ」、この日のカオスなスタジオにおいて、ある種の「癒やし」と「共通言語」として機能していました。山崎さんもノリでジャンガジャンガを真似し、アンジャッシュも巻き込まれる。3組の芸風が全く違うからこそ、このシンプルなリズムネタが、1時間の放送における絶好のアクセントになっていたのです。
3. 中盤のアイデンティティ崩壊:名前間違い論争
ネタで盛り上がった後、1時間枠ならではの深いトークテーマとして浮上したのが「お互いに名前を間違えられる」というエピソード。 「アンジャッシュの柴田さん」「アンタッチャブルの渡部さん」といった、世間からの混同。
この収録のスタッフとの打ち合わせでも何度も間違えられたと嘆いていて、面倒な時はそのまま訂正せず進めてしまう時もあるとの事。
4. そして「真のアン」アントキの猪木、降臨
番組終盤、この1時間の激闘を締めくくるべく、「結局、一番の『アン』は誰か」を決めるコーナーへ。 各コンビがネタのクオリティや人気を競い合い、緊張が高まったその瞬間、スタジオの扉が開いて現れたのは……アントキの猪木さんでした。
「元気ですかー!」の絶叫。 「アン」タッチャブルでも「アン」ジャッシュでも「アン」ガールズでもない。 まさかの「アン」トキの猪木。
1時間かけてネタを見せ、名前間違いに悩み、全力でボケてきた3組が、最後は猪木イズムの前に膝をつく。この脱力感と爆発力が共存するオチこそ、アメトーーク!が深夜の王者に君臨した理由でした。
結論:2006年という「笑いの季節」の記録
「アンがつく3組が集合!!」。 それは、3組がそれぞれの武器であるネタを披露し、プライドをぶつけ合った1時間の祝祭でした。
雨上がり決死隊の二人が、この1時間のカオスを楽しみ、宮迫さんが最後は「やっぱり猪木が一番やな」と笑う。あの日、私たちは間違いなく、深夜バラエティが最も熱く、自由だった瞬間の目撃者となったのです。

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